嵐は過ぎ去った?
KEY TAKEAWAYS
- 金の価格が大きく下落。
- ドル指数は上昇継続。
- 株価指数は200EMAラインでの攻防。
- 来週はインフレーション指数に注目。
みなさん、こんにちは!
7月4〜8日の米国マーケットの振り返りをしながら、チャート分析をお届けします。
今週は回復ムードが継続し、久しぶりに連続で上昇していました。FOMC議事録も特にサプライズはなく、雇用統計もこれといって話題にする内容はなかったので、緊張が和らいだ1週間だったように感じます。
来週はインフレーション指数の公表がありますが、チャートは純粋にテクニカル分析をしていきます。
ということで、個別にチャートを見ていきましょう!
1. FOMCは、Federal Open Market Committeeの略で、米国中央銀行の金融政策決定会合のような位置付けのものです。この会議で政策金利が決定され、QE(金融緩和)やQT(金融引締め)の計画内容と進行状況が話されます。議事録には公表されていない将来の施策や、現在のマーケットの展望などが含まれるため世界の投資機関が注目しています。
2. GDPNowは、米国中央銀行アトランタ支局が提供するレポートで、日々の経済データを元に現在の四半期のGDP推測値を算出するものです。正式な予測値ではありませんが、向かっている方向を探る手掛かりになっています。
3. リセッションは、景気後退を指し、正式な定義では2四半期連続でGDPがマイナス成長の状態を指します。主な原因はインフレーションを抑制するための中央銀行の政策金利の引き上げが急激なことにより起こることが多いようです。リセッションになると小さな企業が破綻しやすくなり、失業率が加速的に上昇しはじめます。
世界の株式マーケットの方向性を決める世界最大のマーケット(※)である米国マーケットを分析することで、日本の株式マーケットや為替(FX)マーケットの背景で動くマクロトレンド(※)のインサイトを見つけることができればと思っています。
※ 株式マーケットが運用されている世界の上位100か国の中で最もマーケットの時価総額が大きいのが米国で、全体の40%を占めています。上位5社ほどが日本の株式マーケット全体に相当する大きさです。
※ マクロトレンドとは、株価が上昇したり下降したりするトレンドの背景にあるファンダメンタルな要因がつくる大きな流れです。例えば、通貨の供給量を増やすことが株式マーケットの時価総額を成長させる背景にあるといったものです。
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直近の主な経済データについて
この1週間は以下の経済データが公表されました。
米国 FOMC議事録公開
- 特にサプライズの無い内容。
- 次回も0.5〜0.75%の大きめの利上げを検討。
- Q2のReal GDPはポジティブの数値を示している。(ミーティング時点)
- 家計の底堅さ、雇用環境の底堅さに繰り返し言及。(利上げに弱気な姿勢皆無)
- 需要と供給のアンバランスがインフレーションを起こしていることへの言及回数が多い。
- バランスシート縮小は予定通り継続。
- メンバー全員がインフレーション指数を2%に下げることに全力を尽くすスタンス。
米国 失業保険申請数 235K (専門家予測 230K、前回 231K)
申請件数は上昇トレンドに入っている。保険受給者数は移動平均線の上に出始めている。
米国 失業率 3.6% (専門家予測 3.6%、前回 3.6%)
Source: Trading Economics4か月連続で3.6%をキープ。
今週はFOMC議事録や雇用統計などが主に注目されていた経済データだったように思います。大きくマーケットを動かすような内容はなかったようで、今週は回復ムードが継続していました。金利予測は少し上がっていますが、原油やコモディティ価格が大きく下がっているので、インフレーション解消への期待が高まっているように見えます。
来週の注目度の高いデータは、7月13日に公表される米国のインフレーション指数です。前回より高い数値が予測されているので、すでにマーケットに織り込まれていると思われます。9%台が出たりすると雰囲気が変わりそうですが。。。
今週の主な経済データ
7月13日 米国 インフレーション指数(専門家予測 8.8%、前回8.6%)
7月14日 豪州 失業率(専門家予測 3.9%、前回3.9%)
7月15日 米国 小売売上指数(専門家予測 0.5〜0.8%、前回-0.3%)
S&P500ボラティリティ指数 VIX(※)
KEY TAKEAWAYS
- 過去2年と比較すると上がり下がりが頻繁。
- まだ警戒した方が良さそうな数値。
※. VIX指数はマーケットの下落可能性を測る指標として使われています。数値が高いほど下落可能性が高く、大きくスパイクした後は株価が反発するチャンスがあるとされています。長期間の平均値は19.1あたりになるようです。
S&P500指数ETF SPY(※)
KEY TAKEAWAYS
- 200EMAラインの重力に勝てるかどうか。
※. S&P500は、世界で一番大きな株式マーケットで米国の時価総額上位500社の価格をトラックしている指数です。
ダウ工業平均指数ETF DIA(※)
KEY TAKEAWAYS
- 200EMAラインには強い重力がある。
※. ダウ工業平均は、DIA(Dow Jones Industrial Average)と呼ばれ米国の株価上位30社の平均価格をトラックする指数です。伝統的な会社やファイナンシャル企業の有名な会社を集めた指数と捉えるのが簡単な解釈です。
NASDAQ100指数ETF QQQ(※)
KEY TAKEAWAYS
- 200EMAラインから離れられるか様子見。
※. NASDAQ100は、米国NASDAQに上場している会社のファイナンシャル企業を除く時価総額上位100社の価格をトラックする指数です。大きなテック会社を集めた指数と捉えるのが簡単な解釈です。
RUSSEL2000指数ETF IWM(※)
KEY TAKEAWAYS
- 200EMAラインが近づいてきたら様子見。
※. RUSSEL2000は、時価総額上位3000社を集めたRUSSEL3000の下から2000社を集めた指数です。この2000社がRUSSEL3000の時価総額の10%を占めていて、米国経済の健康状態を測る目安とされている指数です。米国の中小企業をいっぱい集めた指数と捉えるのが簡単な解釈です。
米ドル指数 DXY(※16)
KEY TAKEAWAYS- 強い勢いで急上昇。
- ドル指数が上がればコモディティ価格は下がりやすい。
16. DXYは、米ドルと他の主要通貨との価格のバランスを表した指数です。他の通貨は、ユーロ(57.6%)、日本円(13.6%)、イギリスポンド(11.9%)、カナダドル(9.1%)、スウェーデンクローナ(4.2%)、スイスフラン(3.6%)の6つです。
KEY TAKEAWAYS
- 強い勢いで急上昇。
- ドル指数が上がればコモディティ価格は下がりやすい。
ユーロ&米ドル EUR/USD
米ドル&日本円 USD/JPY
KEY TAKEAWAYS
- そろそろトレンドラインにあたる。
米国10年国債利回り
KEY TAKEAWAYS- 週後半で大きく上がった。
- 米国10年国債の利回りの変動をチャートにしたもの。
- 政策金利と連動することが多い。
- 上がると米ドルが強くなり、下がると米ドルが弱くなる傾向。
KEY TAKEAWAYS
- 週後半で大きく上がった。
- 米国10年国債の利回りの変動をチャートにしたもの。
- 政策金利と連動することが多い。
- 上がると米ドルが強くなり、下がると米ドルが弱くなる傾向。
米国10年国債&日本10年国債利回りスプレッド
- 米国10年国債の利回りと日本10年国債の利回りの差をチャートにしたもの。
- 下がると円安、上がると円高の傾向。
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- 下がると円安、上がると円高の傾向。
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FXモメンタムガイド
為替マーケット(FX)のトレンドを見るためのツールです。主要な通貨の値上がり/値下がりの傾向をトレンドラインにして見ることができます。トレードの参考にご覧ください。
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リスクオンorオフ
マーケットのセンチメントをはかるためのツールです。リスクオンなのかリスクオフなのかを見るために、米国のETFの日次の値動きと週次の値動きと取引ボリュームをバブルチャートにしています。
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投資のお勉強ガイド
これから投資を勉強しようと考えている方のために、投資を勉強していくガイドをまとめています。日本でより多くの人がもっとカジュアルに投資を楽しむようになれば、明るく楽しく過ごす人が増えると思っています。投資に興味を持ち始めた方はぜひご覧ください。
投資のお勉強ガイド(随時更新中)
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日本語はとても美しい言語ですが、世界を理解して活躍していくためには英語を使えることが大きな役に立ちます。テストで良い点を取るためではなく、日常生活で英語を使えるようになって活躍の場を広げられるように、無理しないで英語を身につけていく方法をまとめています。
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