マーケットレビュー Daily : SPY, DIA, QQQ, IWM, EWJ, BTC - June 6, 2022

マーケットレビュー Daily : SPY, DIA, QQQ, IWM, EWJ, BTC - June 6, 2022


はい、みなさんこんにちは!
クリエイティブ、テクノロジー、投資ファンのこーじです。

6月6日のマーケットレビューをお届けします。

世界の株式マーケットの方向性を決める世界最大のマーケット(※1)である米国マーケットをレビューすることで、日本の株式マーケットや為替(FX)マーケットの背景で動くマクロトレンド(※2)のインサイトを見つけることができればと思っています。


さて、昨日はアジア時間〜ヨーロッパ時間までは元気よく上昇していましたが、アメリカ時間でその上昇を巻き戻すように下がっていました中国のロックダウン解禁を受けて上昇ムードが見られるので、アジア時間の相場の動きや米国マーケットに上場している中国銘柄も良い調子で上がっていたようです。

一方、米国はこれから先の経済環境に対する警戒ムードが強いようです。短期的にはベアマーケットラリー(※3)の上昇トレンドが続いているように見えますが、今週金曜に公表される米国インフレーション指数を待って動きを止めているようです。

週の後半まで大きな動きは無さそうですが、各セクターの状況を見てみましょう!

1. 株式マーケットが運用されている世界の上位100か国の中で最もマーケットの時価総額が大きいのが米国で、全体の40%を占めています。上位5社ほどが日本の株式マーケット全体に相当する大きさです。
2. マクロトレンドとは、株価が上昇したり下降したりするトレンドの背景にあるファンダメンタルな要因がつくる大きな流れです。例えば、通貨の供給量を増やすことが株式マーケットの時価総額を成長させる背景にあるといったものです。
3. ベアマーケットラリーは、ベアマーケット(長期間下降トレンドが続く時期のマーケットを指します)の中に発生する上昇トレンドで、短期間のうちに強い勢いで株価が上昇します。







Table of Contents

  • 直近の主な経済データについて
  • S&P500ボラティリティ指数 VIX
  • S&P500ETF SPY
  • Dow Industrial Average ETF DIA
  • NASDAQ100 ETF QQQ
  • RUSSEL2000 ETF IWM
  • 日本株式ETF EWJ
  • ビットコイン米ドルレート BTC/USD




直近の主な経済データについて

今週は金曜に発表されるインフレーション指数に全員が注目しているようです。小売業の在庫が増加していて、価格を下げる力が働き出しているものの、原油は高騰し続けているので、インフレーション指数に対する期待が入り混じっているようです。

一方、中央銀行の利上げスタンスも注目の的で、今週は6/7のオーストラリア中銀と6/9のヨーロッパ中銀の政策金利決定があります。日本は金融緩和をいつまでも継続するスタンスなので、他の国の通貨の金利が上がると円安の方向に力が働きます。近い将来のスタンスもコメントが出たりするので、為替マーケット(FX)の動きもありそうです。


今週の主な経済データ発表
6月7日 オーストラリア中銀政策金利 (専門家予測 0.6%)
6月7日 米国貿易収支 (専門家予測 -91B〜-89.3B)※BはBillion=10億の意味
6月8日 米国卸在庫 4月 (専門家予測 2.1%)
6月8日 EIA原油備蓄
6月9日 ヨーロッパ中銀政策金利 (専門家予測 0%)
6月9日 米国週次失業申請件数 (専門家予測 205K〜207K)
6月10日 米国インフレーション指数年率 (専門家予測 8.3%)
6月10日 米国消費者センチメント指数 (専門家予測 58.2〜59)









S&P500ボラティリティ指数 VIX  +1.13%  △


S&P500のボラティリティ指数VIX(※4)は、あまり動きがなく、1日の中では下がる方向に動いています。短期的にはまだ下がる方向に動いていると言えますが、200EMA(※5)ラインでリバウンドしているように見えるので少し警戒します

4. VIX指数はマーケットの下落可能性を測る指標として使われています。数値が高いほど下落可能性が高く、大きくスパイクした後は株価が反発するチャンスがあるとされています。長期間の平均値は19.1あたりになるようです。
5. EMAは、指定した数のローソク足の平均値を直近の数値に重み付けしてラインで表示しているものです。値動きの上限や下限になることが多いため、チャート分析でよく使われています。長い期間の平均線と重なるように、画像の中では10EMA(イエロー)、50EMA(オレンジ)、200EMA(レッド)を表示しています。




S&P500指数ETF SPY   +0.30%  △


S&P500指数(※6)をトラックするETF SPYは、ギャップ(※7)の上を維持しているので、上昇トレンドが消えていないように見えます。すぐ上にある10EMAラインを抜けることができていないので、上昇トレンドの勢いは徐々に減退していると思います。金曜まではフィボナッチ(※8)0%ラインとギャップの間を上下するように思います

6. S&P500は、世界で一番大きな株式マーケットで米国の時価総額上位500社の価格をトラックしている指数です。
7. ギャップは、前日のローソク足と当日のローソク足に開きがあることをさします。テクニカル指標で指値を検討する際にギャップの中に設定されにくいため、ギャップの上か下かで値動きに大きな影響を与えると考えられます。
8. フィボナッチとは、フィボナッチリトレースメントの略で、イタリアの数学者レオナルド・フィボナッチが発見したフィボナッチ数の法則性を利用したテクニカル指標です。主にサポート&レジスタンスラインの見極めに使われています。フィボナッチ数列にある任意の数字と前の数字との比率が61.8%にあたり、チャートの動きも61.8%のラインあたりで方向転換することが多いです。




ダウ工業指数ETF DIA   +0.03%  △


Dow Jones Industrial Average(※9)をトラックするETF DIAは、先週金曜日の終値とほぼ変わらないところにいます。フィボナッチ0%ラインと10EMAラインが重なっているレジスタンスライン(※10)で止められているようです。金曜日まで上に抜ける推進力は無さそうに見えます。もし一時的に下がっても、フィボナッチ-23.6%ラインで跳ね返る可能性は高いと思います。

9. Dow Jones Industrial Averageは、米国の株価を重視して重み付けした上位30社の価格をトラックする指数です。伝統的な会社やファイナンシャル企業の有名な会社を集めた指数と捉えるのが簡単な解釈です。
10. レジスタンスライン&サポートラインは、値動きの波が跳ね返りやすい価格で引いた水平線です。過去の値動きで山や谷になっているところと重なることが多く、逆方向の指し値注文が入りやすいところと見られています。






NASDAQ100指数ETF QQQ    +0.33%  △


NASDAQ100指数(※11)をトラックするETF QQQは、ちょうどフィボナッチ0%ラインと10EMAラインの間で推移しています。ローソク足の高値と安値はHigher high, Higher low(高値も安値も前日より高い)なので、じわじわ上昇方向に動いています。今週はフィボナッチ0%ラインと10EMAラインの間で上下しながら、金曜日のインフレーション指数を待つように見えます。

11. NASDAQ100は、米国NASDAQに上場している会社のファイナンシャル企業を除く時価総額上位100社の価格をトラックする指数です。大きなテック会社を集めた指数と捉えるのが簡単な解釈です。





RUSSEL2000指数ETF IWM    +0.43%  △

RUSSEL2000指数(※12)をトラックするETF IWMは、上昇する勢いは強いですが、フィボナッチ0%ラインを越えられずにいます。短期的には上昇トレンドが続いているので、今週は10EMAラインとフィボナッチ0%ラインの間を上下するように見えます。

12. RUSSEL2000は、時価総額上位3000社を集めたRUSSEL3000の下から2000社を集めた指数です。この2000社がRUSSEL3000の時価総額の10%を占めていて、米国経済の健康状態を測る目安とされている指数です。米国の中小企業をいっぱい集めた指数と捉えるのが簡単な解釈です。


日本株式ETF EWJ    +0.54%  △


日本株式をトラックするETF EWJ(※13)は、先週金曜より上がっていますが、すでに下降トレンドに戻っているような動きに見えはじめています。まだギャップの上を保っているので、上昇する勢いが残っていると思いますが、先週から跳ね返されている50EMAラインは昨年9月から一度も越えられていないので、上に抜けるには強力な材料が必要になると思います。その一つは金曜に公表されるインフレーション指数になると思います。

13. EWJは日本株式の時価総額の大きい順に上から263社を保有しています。





ビットコイン米ドルレート BTC/USD


ビットコインの米ドル価格BTC/USDのレートは、週末の間に比較的大きく上昇しましたが、書いている時点(6/7 11:00AM)ではすでに完全に巻き戻して52週安値ラインに戻っています。ウィークリーレビューで触れたように、2018年を例にとると10週間くらいは停滞する可能性があるので、同じように上下を繰り返しても不思議ではないように思います。いまの価格帯はとてもお買い得だと言われているので、まだまだ買う人が絶えないように思います。













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